盗聴器の発見調査の内容とは?盗聴器発見の依頼の流れを解説
盗聴器なんて、テレビや映画の中のものと思っていませんか?
残念ですが、盗聴は身近なものです。なぜかというと盗聴について、明確に犯罪だと取り締まる法律が日本にはないからです。
そのため、盗聴器は誰でも購入できます。つまり盗聴被害も認知されている以上に多いのです。
窓や玄関に鍵をかけるといったセキュリティ対策は基本ですが、盗聴器の発見調査も皆さんにぜひしていただきたいセキュリティ対策です。
盗聴器の発見調査の流れ
盗聴器発見調査は、盗聴器を発見することが目的です。
しかし、盗聴器発見調査を始めるまでにたくさんの準備が必要になります。
ここからは、盗聴器発見調査の流れを解説していきます。
1.依頼者からの調査依頼
依頼者から盗聴器発見の調査依頼が入ってはじめに行うことは、ヒアリングです。
調査場所の間取りや依頼のきっかけなどを聞き、見積もりを作成します。
このときに、日程や時間を決めることがほとんどです。
2.現地に向かい、調査開始
状況を聞きながら、盗聴器発見機材を使って調査します。
所要時間は2時間〜2時間半ほどです。
盗聴器を発見したら、盗聴器発見業者が除去するか、警察に通報するか、どちらかの措置をとります。
犯罪性が高い場合は警察に通報しましょう。
3.盗聴器発見後
盗聴器を除去する場合は、その日に除去作業を行います。
警察に通報する場合は、警察が現場検証を行うまで盗聴器に触れてはいけません。
また、警察は盗聴器を除去することはできないので、現場検証後に盗聴器発見業者が除去作業を行います。
4.調査結果の報告
調査内容を記した書面を依頼者に渡します。
盗聴器被害に遭わないためののアドバイスや対策方法などを伝えて、終了です。
盗聴発見業者が行う盗聴器発見調査の内容
盗聴器発見業者では、どんな方法で盗聴器を発見するのか簡単にまとめてみます。
では、発見することが困難な盗聴器を、発見業者はどうやって発見するのでしょうか。
目視点検
一概に「盗聴器」と言っても、その種類や見た目は千差万別です。
その中でも、ボックス型と呼ばれる四角い形をした盗聴器や、コンセントに差し込むタイプの盗聴器などは、目視で確認することができるかもしれません。
しかし、盗聴犯がわざわざ、盗聴器とわかりやすい見た目をしたものを、わかりやすい場所に設置するとは思えません。
コンセント内に仕掛けられた盗聴器や、小物に偽装した盗聴器も存在します。
盗聴犯は、このような、発見されにくい盗聴器を好む傾向にあるでしょう。
盗聴器発見機材を使用する
盗聴器発見業者は、さまざまな盗聴器発見機材を使用して盗聴器を発見します。
例えば、広帯域受信機やスペクトラムアナライザー。
参考:スペクトラムアナライザの基本機能と原理
盗聴器発見調査を行うには、このふたつの盗聴器発見調査機材が必要不可欠と言われています。 それぞれ解説していきます。
広帯域受信機は、盗聴器を見つけるために作成された受信機ではありません。
しかし、〇kHz〜〇Ghzと、幅広い周波数の電波を受信することができることから、さまざまな業者で盗聴器発見のための重要機材として使用されています。
主にハンディ機と固定機に分類され、盗聴器発見業者で使用される広帯域受信機は、固定機が大半だそうです。
盗聴で多く使用されている電波は“アナログ波”もしくは“デジタル波”を使用した盗聴器です。
アナログ波を傍受する機器として広帯域受信機が有名ですが、デジタル波に対応した広帯域受信機は数が限られます。
デジタル波を使用した盗聴器を発見するときは、スペクトラムアナライザーが活躍します。
スペクトラムアナライザーは、高周波信号に含まれる周波数成分の分布を表示・解析(横軸を周波数、縦軸を電力又は電圧)する測定器です。
現在、出回っている盗聴器はアナログ式盗聴器とデジタル式盗聴器に大別できます。
一昔前は、アナログ波を使ったアナログ式盗聴器が主流でしたが、デジタル波が普及されたことで、デジタル波を使用したデジタル式盗聴器が浸透していきました。デジタル式盗聴器は、アナログ式盗聴器と比べて発見が困難ですが、スペクトラムアナライザーで表示される波形をリアルタイムで見ることで、盗聴器の存在を判断することができる優れものです。
ハリボテやパフォーマンスを行う業者に騙されない
先述したような高度な盗聴器発見機材は、素人にとってはさっぱりわけが分からないものが多いでしょう。
そのため、それっぽいハリボテやアンテナのようなものを使って盗聴器の発見調査を行っているように、客にパフォーマンスをする業者がいます。
実際には、盗聴器を発見するための調査はかなり地味です。
そのため、ハリボテなどではなく実際に盗聴電波を検知できる機材を、複数使用して多角的な調査を行う業者が信頼おける業者です。安全を手に入れるために、盗聴器調査業者の妥協はしないようにしましょう。