クーリングオフは興信所との契約でも出来るのか

興信所との調査契約はクーリングオフの対象になる?


興信所に浮気調査や人探し調査、結婚前調査などを依頼する人のほとんどは、その依頼は人生で初めての依頼でしょう。


そのため、冷静に検討できないまま納得のいかない条件で契約してしまい、あとから契約を解除したいと思うケースも起こりえます。興信所の調査依頼は一回数十万円になることも多く、安い金額とは言えません。


ですから、納得できる契約内容で契約したいですよね。


そこで活用できるのがクーリングオフです。

興信所との契約は、方法によってクーリングオフができる場合とできない場合があります。いざというときのトラブルを避けるために、どういった場合にクーリングオフができるのか、については基本的な知識を身につけておいた方がよいでしょう。


ということで、今回は興信所に調査依頼を検討している方に知っていただきたい、興信所とクーリングオフの関係について簡単に紹介させていただきます。


クーリングオフとは?


まずはクーリングオフとはそもそもなにか、を簡単に解説します。


クーリングオフというのは、訪問販売や電話の勧誘で購入したサービスや商品を、一定期間内であれば無条件で契約解除できる制度のことです。
クーリングオフを適用できる場合、契約書にサインをしていたとしても、違約金、解約金、キャンセル料などを支払う必要は一切ありません。


しかし、クーリングオフはあくまでも個人の消費者を守るための制度なので、法人はこの制度には守られていません。
つまり、あなたが会社を経営していて、会社の名義で興信所と契約を結んだ場合、その契約はどんな情況であれクーリングオフの対象にはならないのです。


また、クーリングオフは訪問販売、電話勧誘販売など、トラブルを生じやすい販売手法で、冷静に取引が出来なかった場合にその消費者を救済する目的の制度です。


自分で内容をしっかり聞いたり、考えたりして購入した、ということが明らかな場合には、クーリングオフの対象にはならないのです。勢いで押されて訳がわからないうちに契約してしまったけど、取り消したい、そういったケースにクーリングオフは適用可能です。


また、クーリングオフはいつでもできる、というものではありません。何日以内なら契約解除できるのかは、契約の内容によって異なりますが、8日・10日・14日・20日のいずれかの期限以内となります。


たとえば、近年、幅広い層に対して勧誘が行われているネットワークビジネスがありますよね。自宅にネットワークビジネスの勧誘が押しかけてきて、契約してしまった、という事案があったとします。


その場合は、20日以内にクーリングオフを申し込めば、解約することは可能です。


興信所の依頼はクーリングオフ対象になる?興信所調査がクーリングオフの対象になる契約場所の条件とは?


次に、興信所との契約はクーリングオフ対象になるのか、について解説していきます。

結論から言うと、ケースバイケースです。


興信所に依頼する場合、多くの人はネットなどで検索し、その後電話やメールで問い合わせをしてから事務所に出向いて説明を聞いて契約をしますよね。


この場合、残念ながらクーリングオフの対象外となります。


なぜなら、自分から働きかけてしっかりと説明を聞き、納得した上で契約しているとみなされるからです。詐欺にあったわけでも、押しかけ訪問販売でむりやり押し付けられたのではなく、自分の意思でサービスを購入した、とみなされるわけです。


では、自宅に興信所の方がきて、そこで契約した場合、どうなるでしょうか。


自分の仕事が忙しいから、などの理由で興信所のスタッフに自分から依頼して来てもらっている場合、クーリングオフの対象ではありません。
しかし、ちょっと相談だけするつもりで問い合わせをしただけなのに、いきなり自宅に押しかけられて契約書にサインをさせられた、と言う場合には、クーリングオフ対象になる可能性が高いと言えます。


もっとも、自宅に出向いてもらう、というのはあまり多くないでしょう。


クーリングオフ対象になりやすいのは、カフェ、勤務先、ファミレスなどで打ち合わせをしたいと興信所のスタッフから申し出があり、そのような場所で契約をした場合です。この場合、この興信所のスタッフが行った行為は訪問販売と同等の行為だ、とみなされるため、クーリングオフは適用可能になるのです。


クーリングオフの対象外だけど調査をキャンセルしたい場合は?

残念ながらクーリングオフ対象にはならなそうだけど、調査をキャンセルしたい、という場合には、キャンセルを申し出ることができます。


しかし、一度調査の契約してしまっている以上は、キャンセル料が発生する覚悟をしておいた方がいいでしょう。


のちのちトラブルにならないためにも、契約書には、調査を始める前に解約したくなった場合、調査途中に解約したくなった場合、どのようにキャンセル料を求められるのか、きちんと明記してあるか確認することをおすすめします。


もし記載がない場合は担当者に確認し、追記をお願いしてみましょう。


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